« 巨塔話 | Main | 続・深夜。 »

2004.06.01

深夜。

深夜。
近くに水量の少ない用水路のような川が流れていて、
それが大きな公園まで続いているのだけれど、
途中にある石の橋の上に、
子供用の4号のサッカー・ボールが忘れられていた。

公園を2周。最近さぼり気味で、まぁ走っても40分未満。
そのせいか、もしくは最近の蒸し暑いような気候のせいか、
なぜか体が非常に重く、すぐに息が切れて苦しかった。
ひょっとして体調が悪いのかも…ってのは、
よく使う言い訳なんだけど、とにかく早々に引き上げることに。
公園から出て、並行して走る道の信号が変わるのを、
体を冷やさないよう足踏みしながら待っていた。

その時、“彼女”が近づいてきてたのだった。

何というかカンみたいなものが、
できるだけ目は合わさないようシグナルを発したので、
ジロジロ様子を窺うことはしなかったのだけれど、
パッと見、若そうな女性。
いや、別に若い女性が通ったって不思議じゃないけど、
もう時間は0時すぎ、妙な違和感があった。

さらに“彼女”…。
観察してたわけじゃないのでこれも何とも言えないんだけど、
水槽のような大きな“荷物”を抱えていて、
かなり重たいものなのか、ゆっくりゆっくり歩を進めている。
何かただならぬような雰囲気が少しずつ漂ってきて、
知らず知らず体を固くしてる矢先に、信号が変わり、
息を詰めたまま走り出した。

…と見せかけて、横断歩道を渡りちょっと行った所で引き返し、
まだゆっくり歩いている後ろ姿を目で追う。
ふだんそんなことしたことないんだけど、
なぜかひどく気になってしょうがない。
そのまま“彼女”は、自分が出てきた所から公園に入り、
出入り口近くの、比較的光量がある街灯の下に、
中身のわからない“荷物”を置いてかがみ込んだ。
しばらくその格好でじっとしてる。
いや、目を凝らすと、右手が動いているように見える。
そんな風に様子見しながら自分が立ってる道は、
タクシーなど車通りが多く、
ただボーっと佇んでるのは少し不自然にも思えるので、
時々走ってるフリ。行きつ戻りつして、成り行きを見守る。

5分ぐらい経ったか。体はすっかり冷えてしまってた。
…と、じっと動かなかった“彼女”がいきなり立ち上がり、
公園を出て、またゆっくりゆっくり歩き出した。
こっちがダラダラ追いかけても、
即座に追いついてしまえるぐらいのスピード。
しかも、やっぱり何故なのか不明なんだけど、
時折、途中で立ち止まって動かなくなったりする。
そんな時は、後ろ姿が泣いてるようにも見える。
“荷物”が重すぎて閉口状態?
そうやって“彼女”が進むのを待つ間、
公園の、さっきまでかがみ込んでた場所に行ってみたけれど、
コンクリートの舗道脇にある特に変哲もない草っぱらで、
変わったことは何もなかった。
“彼女”はまだ至近距離にいる…(続く…のかよ?)

|

« 巨塔話 | Main | 続・深夜。 »

Go ghost」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 深夜。:

« 巨塔話 | Main | 続・深夜。 »