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2004.09.14

空には雲があるように@隼人(のテーマ)

ということで、昨晩遅く、
雲ではなくて、空の広告を見つけた。

adsora.gif

空、というものが広告するものか、
どうなのかはよく知らないのだけれど、
看板の大きさからいっても、
かなり堂々とした広告である。
しかも自ら、空の広告であることを宣言してるという、
ある意味コロンブスの卵的な斬新コピー。
きっと発注元の社長さんが、
「ここはひとつ奮発しようじゃないか」と、
腕の立つコピー・ライターに頼んだのだろう。、
立派な看板と合わせて、費用も結構かさんだのではないか。

“空の広告”を自称することに関しては、
何となく頭に浮かんでくるのが、
「これはパイプではない」(Ceci n'est pas une pipe)
というマグリットの有名なパイプの絵だ。
考え方としてはあれの逆なんだろうか。
でも、そういう線で考えを進めていくと、
ちょっと引っかかりが出てくる。
もし、空、を広告するのであれば、
コピーは単純に“空”とすればいいのでは?
空、と一文字大きく書かれた看板の上に、空。
美術館の絵の隣りに貼られた作品名の札か、
テレビ画面に付けられたテロップのようで、
ちょっと壮大なイメージであり、
それなら納得もいく。

しかし、社長さんがイトイやナカハタに頼んだコピーは、
あくまで“空広告”なのだった。
つまり広告したいのは、空ではなく空広告、なのかもしれない。
その“空広告を広告する”ってのが、
どういうことなのかよくわからないのだけれど、
肝心の空を前に、空広告を広告してしまうというのは、
まるで“人のふんどしで相撲を取る”みたいであり、
空に対してずいぶん失礼だと思う。
社長も金に糸目をつけない、というのは本人の勝手だけれど、
いくら空が寛大で「まぁまぁ」と笑っているからといって、
図に乗るのは良くないとひしひしと感じた。

いや、このバブル社長、
今回の濡れ手に粟の成功に味をしめて、
もしかしたら、もう次の広告を出してしまってる可能性さえある。
ということで、海広告とか山広告とかを、
できるだけ早急に見つけ出さねばなるまい。

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