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2004.10.01

珈琲時光

華氏何とかなんてのより、
はるかに話題を呼んでも良さそうだったのだけれど、
そうのたまう自分も昨日ようやく。
監督は侯孝賢。

全く以て想像してたような映画ではなかった。
まぁ、映画ってのは常にそんなもんであるし、
(そうでない、見る前から中身の判明してる映画なんてあるの?
中身が判明してんなら見る必要もないし)
んじゃ、どう想像してたんだよ、って問題もあるけど。

ちょうど、上京してきた両親と主人公が取った、
出前の寿司の値段のように、
“わかりたい”と思う所が、あちこちで微妙に隠蔽されている。
“微妙”というのは、もちろん意識はされてるんだけど、
もしかしたら、
そんな大した理由ではないのかな、と思う程度に、って意味で。
よって、巧妙、とは違って、微妙。
作り手のあからさまな作為も、微妙の中に多分溶かされていて、
その微妙の多さ、というか、
現実感の薄さ、みたいなものがとても面白かった。

ただ、個人的な好き嫌いを言うと、
芸がないから黙ってるようにしかどうしても見えない、
小林稔侍という役者さんがそもそもあまり好きでなく、
また、彼の役が編中かなり肝の位置を占めているので、
そこは、外国人監督という不利を差し引くにしても、
(こと侯監督の場合はそんな必要ないんだけど)、
けっこうなマイナスに映ってしまった。
その相手の後妻さんが、
余貴美子という絶妙な人選だけに余計に。

エンド・ロール。
あれ?前東大学長はどこに出てたよ?、ってことはともかく、
衣装に山田洋次って名前があったんだけど、
もちろん別の人に決まってるよね?

coffee.gif

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