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2006.06.08

奇蹟

プライベートな話なのだけど、昨日、

「同じ職場で働いていた洋子です。」

という件名のメールをもらった。

私の事を覚えていますか? でも、8年前の話ですし、あまり話もしなかったので記憶に無いかもしれませんが…。 同僚の斉藤さんから雄二さんのアドレスがこれ(実際にアドレス名が入っている)だと聞き、いきなりメールしました。

洋子か。よく覚えている。忘れるわけがない。
美人というよりは可愛らしいタイプの人だった。
実はこちらもずっと気にしてはいたのだけれど、
よもや好意を抱いてくれてるなんて思ってもみなかった。

洋子…
ん、洋子か、少しばかり漢字が違うような気が、
そう、“陽子”じゃなかったっけ?、
ってな気もしないわけじゃないのだけれど、洋子、
洋子ね。自分の記憶違いだろう、きっと。
で、アドレスを喋ったのは斉藤の奴か。
斉藤ってのは社長なんだけど、
まぁ社長も同僚といえば同僚か。
ちっさな事務所だったしな。
ちょっと問題なのは“8年前”ってところだ。
正確に言うと、8年前はもうフリーになってた。
でも、そこらへんは単純な記憶違いかも。
8年前のことをハッキリ覚えてる人間なんてそうはいない。
現に自分だって、“8年前にはフリーだった”と、
記憶があやふやなため古い手帳で確認したから、
言えるだけのことである。
大体。仮に昨日の昼に食べた物を聞かれたら、
それすらかなりアヤシイのだから、
8年前のことなんて何も頭に残ってやしない。
だから、彼女が年数を数年間違えたぐらいで、
とがめ立てする立場にないのは自覚している。
もっとも、そんなことより実は一番の問題は、
自分の名前が“雄二”じゃないってことなのだけれど、
そもそもこれだけ高いハードルが、
4つも5つもあるメールを書く、という難行の前では、
そんなのは本当に取るに足らない些細な問題でしかない。
なぜならこのメールは、
一つの“奇蹟”なのだから。

雄二さんを好きな思いは今でも変わりません。 この人なら心から真剣に愛せるかなって。 私の、8年間の思いを、真剣な気持ちを受けとってください。 私は引っ越してはいないので、以前と同じ501号室に住んでいます。 携帯はご存知無いはずですので、連絡頂けたら教えます。

確かに。
「あまり話もしなかったので記憶に無いかも」な関係なのに、
「以前と同じ」といきなり言われるとちょっとは戸惑うし、
「携帯はご存知無いはず」と言ってる矢先から、
「連絡頂けたら教えます」と続けられると、
思わず突っ込んでしまいたくなる衝動にも、
駆られないといえばウソになるだろう。
しかし何度でも繰り返すが、
そんなもの、“奇蹟”の前では何ほどのことでもない。
そこまで話が明快ならば取るべき道はただ一つ。
すぐに連絡を取り、501号室に行ってみようと思う。
待ってろ陽子、いや、洋子。
501号室…。具体的で涙が出そうだ。

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