ダン
というと、得意のセブン話じゃないのか?、というか、
セブン話得意なのか?、なのだけれど、
最近、本棚の整理などをしていて、
ダン先生の本がやたらあることに、
気がついたのだった。
いや違うか。やたらあるといったって、
本自体それほど読むわけでもないので、
たかだか14、5冊にすぎないのだけれど、
“やたらある”順位的には堂々の上位入賞、
だと思う、なのだった。結構ダン先生好きみたいだ。へぇ。
で、先生の本といえば、
こないだまた映画化されてた「花と蛇」とか、
「お柳情炎」とか「肉の顔役」とか「夕顔夫人」とか、
そこらへんからまず挙げるべきなんだろうと思うし、
もちろんそこらへんにはまったく文句もないけれど、
その一方で、裏話暴露風に描かれた、エッセイというか、
実話回顧小説みたいのも、個人的には大好きなのだった。
何たって先生、
自分をピエロにして笑いを取りながら、
ウソかマコトかの微妙なあわいに引き込んでいくのが、
もうべらぼうにうまい。というより尋常じゃない。
例えば、谷ナオミ半生記の「妖花」など、
比較の対象としてどうなのかよくわかんないけど、
橘外男の傑作「酒場ルーレット紛擾記」にも匹敵する、
驚異の面白さで、不用意に外で読んでたら、
笑いを押し殺すのに必死にならざるを得なくなること必至、
の、ホント油断のならない鬼先生なのだった。
「妖花」は文庫の「美少年」に所収。確か「不貞の季節」や、
「鹿の園」あたりも入ってたはずで傑作揃いでお得。
電車とかじゃ広げられないかもしれないけど。笑。
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Comments
鬼といえば、レオ先生の個人誌を持っていたりする、外道。
Posted by: sanchez | 2007.02.01 01:10
ちょっと見たい(笑)。
Posted by: 泡羽 | 2007.02.01 21:56