師匠の本
は大部分読み倒した気になっていて、
迂闊にも気づかなかったんだけど、
去年の10月に新しい文庫本が出てたんで、
遅まきながら買って読み始めた。
短篇集なんだけど、やっぱ、
師匠はすげーんだよなー。コクといい、コナレといい。
例えば「競輪円舞曲」。
もちろん主人公はむちゃくちゃ魅力的なんだけど、
「スタンドの人たちをごらんよ、これが全部、敵なんだぜ。一枚百円の券が二十五円はテラ銭、あとの七十五円をこの人たちと奪い合うンだ。…これだけたくさんの敵が居るなんて、豪華でしょう」
と主人公に言ったりするワキもたまんない。
で、そんなこと言いながら、
みんな例外なく泥々になっちゃうところが、
また何ともいえずいい。
やっぱ師匠が断トツだね。1番。文章が。
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