人に背後を…その2
今さらのように、内田樹センセイの、
超面白い本を読んでたら、
“観世流シテ方の方に、「能楽師は背中をどういうふうに
意識していますか」という質問をしたことがある”という、
下りが出てきた。
少し昂揚しつつ先を読み進めていったら、
さらに超面白くなってくるじゃないか。
ちょっと長くなるけど引用。
先ほどの能楽師の方は、新幹線の駅で待っているときに必ず壁を背にして立つそうです。足も両足均等に加重しないで、右、左と移しながら、立っている。 「なんで、そんなことをするんですか?」とお訊ねしたら、「誰かに、後ろから突き落とされたりしたら、嫌じゃないか」というお答えでした。 「両足に加重しないのは、すぐに反応できるように。切りつけられたりしたときに、パッと反応できるようにしてるんだ」と。新幹線の駅でいきなり切りつける人なんて、そう多くはいないだろうから、ずいぶん用心深い人だなと思って笑っていたのですが、その後、この方の舞台を見ているときに、ああなるほどと思いました。
そりゃレヴェルは全然違うだろうけどさ、
同じようなタイプの人がいることに、
うわー、ちょっと感動したよ!
I will never walk alone … 笑。
センセイがどう“なるほど”と思ったかについては、
特に興味がある人は、
ぜひ超面白すぎる原典に当たってみて下さい、
「疲れすぎて眠れぬ夜のために」って本の、
“身体の感覚を蘇らせる”って章っすー。
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