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2009.06.04

ヤング@ハート

最近、人気の度合いというものがよくわからないので、
知られているのか知られてないのか正直不明なのだけれど、
あちこちでかなり話題を呼んではいるらしい、
高齢コーラス隊(撮影時は平均80で最高齢が92!)の、
リハ~コンサートに密着したドキュメンタリー。

映画としては、まず練習風景の頭に、
ソニック・ユース「スキッツォフレニア」(なんて曲を、
じーちゃんばーちゃんが歌ったりするわけだ)を、
持ってきたりするのが、狡猾。巧い。
まぁコーラス隊の選曲自体からして、
指揮者であるトーキング・ヘッズ好きボブ・シルマン(50代)の、
力に負っているところが大なのだけどね。
(選曲の狙い等は、特典映像のインタビューで、
本人が話している)、
ただ、ポイントに持ってくる曲が、
「アイ・フィール・グッド」だったり(もちろんJB)、
アラン・トゥーサンの「イエス・ウィ・キャン・キャン」だったり、
(↑こういうのも狡猾)
ま、コールドプレイの「フィクス・ユー」なんかはベタだけど、
ディランの「フォエバー・ヤング」だったり、
実は監督の編集も絶妙。

それと、じーちゃんばーちゃんが歌うと、
原曲の歌詞の意味がズレを生んで、
そこはかとない味わいを醸し出すのが最高に面白く、
そういう曲もまたかなり選ばれて照明を当てられてると思う。
例えば「パープル・ヘイズ」の、
「頭ン中で紫の煙がモヤモヤして」とか、
「ゴールデン・イヤーズ」の歌詞とか、もう笑うしかないわけで、
でもそれは、バカにした笑いじゃなくて、
理由は言うまでもない、ある種の苦味を伴った笑いなわけだ。

よって、メンバーの“死”に裏打たれた、
「フィクス・ユー」が感動を呼ぶコンサート本番そのものより、
その前、囚人に向かって「フォエバー・ヤング」が、
怪しげなフリ付きで歌われる刑務所慰問ステージ、
そっちの方にクライマックスがある。
…というように見える作りも、狡猾…なんだよなぁ。

いずれにせよ、ホントはもっと生々しいはずだろうけどね。
そいつを何とか出そうとして失敗した、笑、
唐突な“セックス・アニマル”の章も含め、
へたな劇映画なんかよりはるかに狡猾さにくすぐられる、
久々に借りたDVD

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