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2009.07.28

万造

ってタイトルじゃなくて、
「不灯港」。笑。

最初は、物凄くワクワクさせられるんだよねぇ。

万造の漁師仲間の3人が、
もうそれぞれに味わい抜群だったり、
町のバーに行くくだり、
声をかけようとする女の、くたびれた年齢に、
何とも言えない既視感があったり、笑、
ファッションショップの正面映像、
あの大写しがが最強だったり、
お見合いパーティなんかは、
クライマックスにしたっていいぐらいなのに、
淡々と扱ってる所がゼイタク極まりなかったり。

加えて誰が見ても吸引される、万造のキャラ。

プラス、麿赤児やダイヤモンド・ユカイら、
どういう風にでもはめ込める海千山千な助演陣、
…と、ここまで揃えて面白くならないわけがない、
と言ってもOKなほど、パーフェクトに近い素材が、
惜しげもなく出されてきて、
どんどん期待が膨らんでいくんだよねぇ。

…なのに、ああそれなのに。笑。
見終わった後の、「あれ?」ってな腹八分目感は、
何だろう?

1つには、
やっぱりヒロインがポイントだと思うんだけど、
そのヒロインが、流れ者だったからだろうか?

ミモフタモない言い方をすれば、
そりゃ確かに田舎は退屈だろう。
自分が女だとしても耐えきれないと思うし、
漁師を描くなら退屈さを描くことから、
外れることはできないだろうな。
ファンタジーとかじゃない限り。
ヒロインの人物像は、
そこらへんの肉付けがかなり曖昧で、
どんな女なのかが後でよく思い出せない。
登場仕立ての場面で受けた印象とは異なって、
ぼやけているヒロインってのは、
カウリスマキ的でもないような気がするし。

いや、ここまで素材を揃え上げたのなら、
個人的には、
もっと貪欲に笑いを取りに行った方が良かった。
“オフ・ビート感覚”ではなくて。
「万造の見つけた幸せ」よりも、
「万造の抑え切れない欲望 」。
何となく“もったいない”歯がゆさ?

まぁそういうベタでないところが、
この監督のいい持ち味なのかもしれないけれど。

あと、キメのシーンばかりで予告編を作ること、
についても、いろいろ考えさせられた。
あえて“弊害”とは書かないけど。

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