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2009.08.12

KIKOE

大友良英のドキュメンタリー、
を素材にしたコラージュ。
いちいちデータが出ない。
だから視覚は心地いい。
リズムが悪くない。
いきなりシュヴァンクマイエルが出てきて、
不意を打たれる。メカスも映る。バタフライ・エフェクト、
について聞かれてニヤリ。思いがけず懐かしい。
ちょっとだけフリスが弾くギターに、引き込まれる…
云々。何回も見たい映像だ。強度が高い。
いろんな人が出てくる。
うざい“アーティスト”やうざい“解説”も出てくる。
だからいい映像だ。
何してんだか、何言ってんだか、わからない、
シーンもある。だからいい映像。
シュルレアリスムについてのことが、明らかに強引に、
組み込まれてくる。だからいい映像?
「名前を与えるような身勝手で完璧な仕草」上等。

個人的には、
“あり得ないことを、できるだけ日常の中で”、
と思いつきながら観ていた。非日常の中で、ではなくて。
それがシュルレアリスムだと思う。
日常における態度の哲学。
ジャンル化は前衛?、でも普通の、日常の、
あり得ない音楽。実はそこに、フットボールは極めて近い。
現実を越えるフットボール。
もうひとつボヤンと思っていたのは、
大友みたいな音楽家は無故郷者にならざるを得ない、
ということだろう。
アクロス・ザ・ボーダー。たとえばムーンライダース、
みたいなバンドとは対蹠地でステップする?
対蹠地はどちらも面白い。地域密着無国籍者と、
越境者。
共通点はないにも関わらず極めて近い所にいる。
リフティングに熱中していて、
「あれ、みんなどこ行っちゃったんだろう?」

80年代ポストパンクの申し子。スーパージェッター。
ムラマツ隊長?と一緒に映ったモノクロの遊園地写真。
コブラ。極めて近い場所、と時間。
母国語を使わないコミュニケーションは、
やっぱり楽しいと思った。相手が忍耐強く聞いてくれる限りは。
加えて「KIKOE」というタイトルは、
キック・オーエーじゃないかと思った。オーエーが、
何だかわかんなかったけど。
あ、
オオトモリョーエーの略?
という電波解釈。
ヨシヒデだけど。
監督は岩井主税、フジモト阿波踊りチカラと同じ名前。
DVDになったら絶対買います。未使用映像の特典よろしく。

Kikoe

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