夜の果てへの旅
品川まで来て、
結構疲れ果てて寄った旧友宅で、
思いがけず開かれていた食事会に誘ってもらった。
もちろん急に顔を出すことになって、
珍しく心弾んで過ごした時間自体も、
底抜けに楽しかったのだけれど、
それ以上に、
そこに着いた瞬間に、
途轍もなく歓待してもらったことが、
天地が逆さまになるっくらい嬉しかったな。
セリーヌの「夜の果ての旅」の、
フェルディナンのツイート、笑、をもじるなら、
僕の死体は、ほかの奴らほどは冷たくもなく、あさましくもなく、鬱陶しくもないだろう。それほどたくさんのやさしさと夢を、モリーはこのドームでの数時間の間に僕に与えてくれたのだ
何せ体力にヨユーないみたいなんで、苦笑、
ゲストさんたちとともに退去して、
ひとりJRの駅に向かったのだけれど、
ほんとうは、そりゃ帰りたくなかった。
こんどばかりは、苦痛を、真の苦痛を覚えた。みんなに対して、自分に対して、彼女に対して、すべての人間に対して。
僕らが一生通じてさがし求めるものは、たぶんこれなのだ。ただこれだけなのだ。つまり生命の実感を味わうための身を切るような悲しみ。
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