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2010.10.13

ヘヴンズ ストーリー

4時間38分の瀬々敬久監督作。

瀬々監督は、ピンク四天王(佐藤寿保、
サトウトシキ、佐野和宏)時代からまぁまぁ見てて、
一般映画が多くなって?からも、
まぁまぁ見てる(「kokkuri」とか「感染列島」とか。
…って、何だそりゃ。笑。いや、作品が山ほどあるんで。
(ちなみに友人Tの好きな小林政広監督は、
サトウトシキの相棒として有名な脚本家さんだよ)

4時間38分はさすがに長い尺だけど、
前もって身構えていくだろうし(何の前知識もなくて、
ふらっと入ったんだったら驚くだろう、
つか見切れないまま抜けるしかなくなるか)、
「愛のむきだし」などと同様、途中で休憩も入るので、
そりゃ最初のうちまだ先は長いな、とは思ったけど、
その長さを苦痛に感じることはなかった。

冒頭。
外では絶対トイレに行けない(行かない?)という女の子が、
街頭でテレビを見ながら、おしっこを漏らすシーン。
章のタイトルだし、誰しもそうだろうけど、
あそこが非常に良かった。
演出もだけど、脚本が悪くないと思った。
何か気持ち的にスッと腑に落ちてきたシーン。

物語は言うならば、「is A(イズ・エー)」+「ユリイカ」+
「太陽を盗んだ男」的な話。違うか。笑。
特に「太陽を盗んだ男」パートは結構買いだと思う。笑。
まぁ、妊婦の引き金引きはかなり唐突で、
一番の違和感ならそこを上げるけど。

唐突といえば、ラストの踊っていた人たちが実は…、
のシーンも唐突。ふつうならアレはいらない、
と感じるだろうけど、この作品ならあってもいいと思った。
だって余りに担ってる物が重すぎる。
少しぐらい「癒され」てもバチは当たらないだろう。

役者さんは豪華。
中でも壊れていく人間に扮した、
文字通り汚れ役の山崎ハコには圧倒される。
ただお姫さまな「女優」にはあまり興味がないんだけど、
初出演!であの領域、ってことは、
いかに人材が払底してるかってことだよねぇ。
ほかに、母親になってからの奈葉奈や、
江口のり子など若手の女性陣は印象深かった。

欲をいえば、あの素晴らしいキス・シーンがあった、
海島と直子の関係を、もう少し膨らまして欲しかったような。
ま、時間的やバランス的に、
ムリ、と言うことだったんだろうけど。
あのねっとり感は瀬々監督ならでは。
むしろ編集ではついにカットできなかった類かも。笑。

もう1点。
舞台となる東京近郊の都市風景。
とりわけ「高台」や「海べり」の「高層マンション」の、
無機的な閉塞感。行き場のなさ。
下町育ちには、精神的に来るというか、
たまらなくキツイ風景なんだけど、
ああいうありふれた地方都市の絵に立脚した話作りも、
ピンク時代からそうだったけど、うまいっす。

しかしこのテーマ系統の映画は、我ながら、
欠かさず見てるような気がする。驚異の関心度だ。苦笑。

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