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2011.07.29

中村さんの自死

とある所から、一報をもらってから、
1週間が経った。
1週間経ったからといって、
頭ん中が整理ついたってわけじゃないし、
別に何やら、特別な論があるわけでも、
何でもないのだけれど、
やっぱり何か、
記しておかなければと思うので書く。

ご本人とお会いしたのは2度くらい。
それも学会という、かなり奇妙な場でだった。
アカデミックな世界からは思い切りかけ離れている、
自分のことを考えると笑っちゃうのだが、
当時、ポピュラー音楽学会というのが立ち上げ時で、
自分は、四ッ谷の某有名ジャズ喫茶のマスターに、
そそのかされて、彼と一緒に会員になった。
もちろん、おニギヤカし会員なのはわかってて、
それでも立ち上げ時は、
そういうのも十分許容されていたのである。
で、いつの学会だったかは覚えてないのだけど、
ちょうどインドネシア大論争のころで、
(ダンドゥットが主流か否か)
中村さんはその一方の側としてゲストで呼ばれた、
ような気がするけど、全然違ったかもしれない。
記憶力悪い。苦笑。
当然、中村さんは学者のお研究、みたいなことが、
嫌いで、話を聞いた時も、アカデミズムに対して、
歯に衣着せない批判をズバズバしてたのだけど、
自分とかGさんとかは何せなんちゃって会員なので、
やれやれーと実のところは面白がってた。
ただし、中村さんは表面上は確かに、
コワモテな印象も強いのだけれど、
個人的には、それはサーヴィス精神の現れでも、
あったような気がしてしょうがない。
ミューマガの0点レビューも政治的発言も、
自分の求められている立ち位置を、
実はかなり意識下に置いている方だと感じていた。
だから自死というのが余計に重い話なのだが。

以前、macoyさんと話をしてる時に、彼が言ったのだけど、
黒人音楽やラテン音楽、
ひいては世界中の音楽(キューバ、ハイチ、コロンビア、
ブラジル、アイルランド、セネガル、ナイジェリア、スーダン、
マリ、南アフリカ、アルジェリア、トルコ、インド、パキスタン、
マレーシア、インドネシア、台湾…etc.etc.)
を聴くような人間の中で、
中村さんの影響を受けてない人は皆無だろう、と。
それに異議は全くない。
たとえ、後に彼の主張からは離れようと、
彼の存在が小さいものだったと言えるのは、
金に糸目をつけないでコレクションが可能な、
よっぽどのマニアか、モグリかしかいないと思う。

とうようさん、アルセニオ・ロドリゲスやマチートや、
ライトニン・ホプキンスやカルメン・ミランダや、
ラター・マンゲーシュカルやフェイルーズや、
エリントンやテレサ等々、キリががないので、
もう止めますが、録音でしか知らない面々や、
再会となる面々と、これからは心ゆくまで、
歌を聴いたり、ゆっくり話したり、あちらで楽しく、
お過ごし下さい。ありがとうございました。

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